武士の先祖の調べ方

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Samueles / Pixabay

武士の家系の調べ方

武士の先祖を調べる方法について、まとめてみます。
まず、先祖が武士だったかどうか、侍だったかどうかというのは、それほど簡単に分かるものではないことを確認しておきましょう。

インターネットで検索すれば、「武士の苗字一覧」や「侍の名字一覧」といったようなもの出ていて、そこにある苗字の人は先祖が武士で、そこに出ていない苗字の人の先祖は武士ではない、などという事はありえません。
先祖が武士だったかどうか知りたいのであれば、相応のことをしなければならないのです。
そのあたりのことは、これまでにも何度か触れてきたので、そちらの記事も参考にされてください。

参照記事
苗字と先祖の身分との関係は?

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まずは、分かっている事を確認しよう

先祖が武士だったかどうかを調べるには、まず現在どういったことが分かっているのかを整理してみることから始めてみましょう。

いくつか質問を致します。

・先祖が武士だったという言い伝えなり、記録なりが伝わっているのでしょうか?
「家系図に先祖が武士だったことが書かれている」とか、「士族と書かれている資料がある」といった物的な証拠だけではなく、「祖父からそのように聞いている」とか「言い伝えがある」といったものでも構いません。
→何もなければ、まず農民や町人といった線で調査を進めたほうが良いと思います。

・いつの時代の武士だったのか分かりますか?
戦国時代の武士だったのか、江戸時代の武士だったのかといったことです。
→分からない場合には、先祖について、親戚にもっと詳しく聞いてみましょう。“幕末の時点で”武士だったのかどうかがポイントです。
それでも、江戸時代に武士だったという情報がえられなければ、とりあえず農民や町人の線で調査を進めましょう。

・具体的に、どこに仕えていた武士だったのか、どこに住んでいたのか、どういった武士だったのか、何か伝わっていることはありますか?
「津軽藩士だった」、「紀州藩士だった」といったこととか、「名古屋に住んでいた」とか「幕臣だった」といったようなことです。
→どこに仕えていたのか分からない場合には、親戚にもっと詳しく聞いてみましょう。
それでも、よく分からなければ、農民や町人の線で調査を進めましょう。

つまり、「先祖が江戸時代、どこそこの藩に仕えていた」あるいは「江戸時代、どこそこに住んでいる武士だった」といった事まで分からない場合には、農民か町人の線で調査を進めたほうが良いということです。

江戸時代以前の先祖調査について

江戸時代以前の先祖調査は、武士であるか農民・町人であるかで調べ方が大きく異なります。
江戸時代の武士の割合は7%ですから、単純に考えてみて、当然それ以外の身分であった可能性のほうが高いのです。
「武士であった」ということが、はっきりしない場合には、武士の調べ方をしても意味がないのです。
農民や町人といった線で調査したほうが、効率が良いのです。



武士の先祖を調べる手順

具体的な調査方法についてです。
調査の手順を簡潔にまとめると、以下のようになります。

家族・親戚への聞き取り調査

戸籍調査

郷土史の調査

墓地調査

藩士の家系図調査

城下町の地図調査

分限帳調査

江戸時代の先祖がどこに仕えていたのか分かっていれば、①家族・親戚への聞き取り調査は省略して構いません。
「先祖は武士だった、と聞いているけど、詳しくは分からない」という場合は、「江戸時代に先祖はどこにいたのか?どこの藩士だったのか?」といったことを確認する必要があります。
親戚によく聞いてみましょう。

単純に「先祖が武士だった」としか聞いていなかった場合には、有力な情報が得られるかもしれません。
何ら情報が得られなければ、とりあえず農民・町人という線で調べていくことになります。

戸籍調査については、絶対にやっておきましょう。
戸籍をお持ちであれば構いませんが、手元にないならば、請求すべきです。
この調査は、先祖がはっきりしている場合でも必ずしておいてください。

郷土史の調査については、先祖の情報がはっきりしている場合には省略しても構いませんが、明治時代以降の先祖の暮らしぶりを調べたいのであれば、やっておきましょう。
何らかの参考になる情報が出てくるかもしれません。

墓地調査は、遠方に墓地がある、あるいは墓地の場所が分からないといった場合であれば、後回しにしても良いです。

藩士の家系図調査、⑥城下町の地図調査、⑦分限帳調査は、どれから手をつけても構わないのですが、簡単なものから手をつけたほうが、効率が良いので、このような順番にしました。
例えば、「地元の図書館に分限帳があるけど、藩士の家系図は現地にしかない」といった場合には、分限帳の調査から手をつけても良いでしょう。
そのあたりは、適宜順番を入れ替えて、調査をおこなってください。
個別の調査については、リンクされている記事を参考にしてください。

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