昔の戸籍は保管されているのか?
家系調査をする上で、まず行ないたいのが古い戸籍の請求です。
先祖のことがある程度分かっているという方でも、戸籍請求は絶対におこなっておいたほうが良いと思います。
戸籍調査によって得られる情報は、とても大きいのです。
しかし、古い戸籍のなかには、廃棄されてしまっているものもあるようです。
こちらの記事では、戸籍の保存状況と、廃棄証明書についてまとめました。
先祖の戸籍は廃棄されている?
Q、
戸籍には保存期間が定められていて、古い物は廃棄が進んでいると聞きました。
しかし、多くの市町村では、すでに保存年限を過ぎた戸籍も多く残っているようです。
全国的な保存状態について教えてください。
A、
現在、見られる戸籍で最も古い戸籍は、明治19年式戸籍と言われる書式のものです。
明治19年(1886年)くらいに作成されました。
8割以上の市町村において、明治19年式戸籍は保存されておりますが、一部の地域では、すでに廃棄されております。
大都市ほど廃棄が進んでいる傾向にあります。
最も廃棄が進んでいる場合には、昭和初期の時点での戸籍が最古のものとなってしまうでしょう。
また、戦災によって、戦前の戸籍がすべて消失してしまっている地域もあります。
しかし、災害等によって消失してしまった戸籍は、復元されている場合もあります。
ご先祖の戸籍が保存されているかどうかは、実際に請求してみないと、わからないです。
廃棄証明書とは?
Q、
戸籍を請求したら、すでに廃棄されていると言われてしまいました。
その際に、役場の方から「廃棄証明書を発行しますか?」と尋ねられましたが、廃棄証明書は、発行してもらったほうが良いのでしょうか?
A、
廃棄証明書は、発行してもらうべきではありません。
聞かれたら、「いりません」と、きっぱり断ってください。
廃棄証明書は有料の場合と、無料の場合がありますが、どちらの場合でも、断ったほうが良いと思います。
その理由について答えましょう。
時々、戸籍を調べる担当者が不慣れなために、本当は存在する戸籍について、うっかり廃棄証明を出すことがあります。役場の戸籍担当者にも間違えはあるものです。
そうなった場合、一度、廃棄証明を出された戸籍は、本当は存在していても、閲覧不可能なものとして扱われてしまい、今後、あらためて請求した際に、不利に働くのです。
戸籍を請求する目的が、家系調査であれば、廃棄証明書は、なんの役にもたたないものなのです。