血縁上の先祖を調べたい

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piper60 / Pixabay

戸籍と養子縁組

戦前のご先祖の戸籍を見ていると、養子縁組が多い事に気づくと思います。
現在では、それほど養子縁組というのは一般的ではありません。
しかし、戦前には養子縁組が盛んにおこなわれました。

養子縁組は、戦前はおろか江戸時代にも多く見られました。
武士の家系図を調べてみると、3代に1代の割合で、養子相続が見られます。
また、明治時代初期の戸籍をみても、3割くらいの家系で、養子を迎えています。

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戸籍の実例から考えてみる

例えば、明治時代初期の戸籍を取り寄せてみたとします。
そこに、以下のような記載があった場合を考えてみましょう。

前戸主:中村利兵衛
戸主:
中村七右衛門
嘉永5年1月15日○○村 岩井七蔵三男入籍ス
妻:カメ
嘉永5年1月15日○○村 岡本忠兵衛長女入籍ス

戸籍で辿れる最も昔の戸主が、養子入籍しているのです。
「前戸主:中村利兵衛」とありますが、「戸主」も「妻」
も、「前戸主」の実子ではありません。
したがって、この「前戸主」は自分の血縁上の先祖ではないのです

血縁上の先祖を調べたい

この場合に、養父ではなく、実父の家系を調べたいと思うのではないでしょうか。
自分の血縁上の先祖をできるだけ辿りたいというのが、そもそもの家系図作成の理由だと思うのです。

しかし、こういったことは実はあまり意味がないとも言えるのです。

不可能ともいえる調査

というのは、3代に1代の割合で養子相続が入っているので、血縁上の先祖を調べたとしても、その何代か前に必ず養子相続が入っているからです。
もし、江戸時代の先祖に養子相続があった場合には、実父が誰かどうかを辿るのは、ほぼ不可能です。

「血縁集団」ということを考えてみる

しかし、養子相続がおこなわれる場合には、養子元の家系と、養子先の家系とのあいだには、何らかの関係がある場合が多いのです。

養子元の家系も、養子先の家系もともに、同じ血縁集団とも言うべく密接な関係にあるということです。

古い戸籍を見ると、親戚同士で婚姻を繰り返しているケースが見られますが、そういったことはずっと昔からおこなわれていたのです。

このように考えると、自分の家系だけではなく、もう少し広い意味での先祖を調べるといった姿勢が大切なのかもしれません。

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