東京都心での家系図・先祖の調べ方

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baroparo / Pixabay

東京都心での家系図作成

ご先祖さまが都心に住んでいた、という場合の調査は、かなり難しいです。
都心部であれば、地方に比べれば、多くの資料が作成されています。一見、参考となる資料が多く残っているような気がします。
にもかかわらず、東京や京都・大阪・名古屋といった都心部を本籍としている場合の家系調査は、とても難しいと言えます。
そのなかでも、東京都心部の先祖調査は、最も難易度が高いといえるでしょう。

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東京都心部の家系調査が難しい理由

その理由としては、以下の四点があげられます。
・関東大震災により戸籍や古文書類が消失していること
・戦災により戸籍や古文書類が消失していること
・戸籍の廃棄が進んでいること
・人の出入りが激しく、昔からの在住者が少ないこと
以下、順に説明していこうと思います。

震災・戦災によって家系図作成の基礎資料が焼失

まずは、関東大震災の被害です。
これによって、東京都心の戸籍は多く失われました。
役所の戸籍が消失した場合には、法務局に保管してある副本によって、戸籍の復元するのですが、両方とも被害を受けていた場合には、復元するのが難しくなってしまいます。

それから、戦災被害もありました。
東京大空襲の被害は、こうしたところにも表れています。
空襲被害に見舞われた地域では、戦前に作成された戸籍が消失してしまっている地域もあります。
また、戸籍だけではなく、検地帳や宗門人別帳、過去帳といった古文書も震災や空襲被害によって損なわれております。
千代田区・中央区・港区・台東区・墨田区などの戸籍は被害を受けております。

戸籍の廃棄処分も進んでいる

また、戸籍の廃棄処分も問題となってきます。
戸籍には保存期間が定められており、一定の期間を過ぎたものは、廃棄されることになっています。

しかし戸籍の保存期間はとっくに過ぎているのにも関わらず、実は残っているケースが多いです。
地方では、ほとんどの自治体で明治時代の戸籍も残っています。
これに対し、都心部では積極的に戸籍を廃棄してきた歴史があります。
幸いにして、空襲被害をくぐりぬけた戸籍であっても、保存期間を過ぎてしまったことで、廃棄されてしまっている戸籍はかなりの数に昇ります。

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戸籍謄本の保存期間は150年

都心部ならではの問題もある

また、人の出入りが激しいということも、家系調査が難航する理由です。
地方に行けば、江戸時代からずっとその場所に住んでいる旧家が、たくさん残っています。
しかし、都心部であれば、ビル街になってしまっていたりして、住居すら見当たらないことすらあります。

また、地価が高く、固定資産税や相続税の問題もあるので、古くからの住人は、土地を手放していることも多いです。

したがって、古くからその土地に住んでいる住人がいないので、土地の歴史に詳しい人が見当たらないのです。
聞き取り調査をする上で、これは困りますね。

幕末の時点での、ご先祖の居住地を調べる

家系図作成において大きなポイントになるのは、ご先祖が幕末の時点で、どこに住んでいたのかを、見つけられるかどうかです。
明治時代の戸籍を見られれば、幕末の時点でどこに住んでいたのかは、多くの場合、明らかになります。

しかし、都心部であれば、明治時代の戸籍はすでに廃棄されているので、昭和初期に作成された戸籍を調べるしかありません。
その場合、どこかから転籍してきた可能性も高いので、家系調査が難しくなってしまうのです。

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