小字の調べ方と、家系図作成との関係

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DeltaWorks / Pixabay

小字を調べる方法

「小字(こあざ)」という言葉があります。
あまり見かけない言葉ですね。
では、「大字(おおあざ)」なら、ご存知ではないでしょうか?

もともと「字(あざ)」とは、行政区画であり、市区町村をさらに細かく分けたものを示します。

地方にいけば、まだ「大字」という住居表示を見ることができます。
住所が「□□郡△△町大字○○」と記されていれば、「○○」の部分が、大字にあたります。
大字の多くは、江戸時代から残っている歴史的な地名です。

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小字の意味と、住所との違い

それに対し、小字は、さらに細かく地域を分類した地名です。
大字のなかの、ほんのわずかな地域のみを指す地名です。
小字は現在、住所を示す際には、ほとんど使われていません。

日本人の名字の多くは、地名に由来するものですが、小字がルーツになっている場合もあります。
そういったことから、小字を知ることは、家系図作成に役立つものと言えます。

小字名を調べる方法は?

では、小字名を調べるにはどうしたら良いのでしょうか?
地方の古い年代の方ならば、その周辺の小字を知っている人もわずかにいますが、多くの住民は知らないでしょう。
近隣の住民ですら、分からないのです。
また、小字名を収録した本も、ほとんどありません。

小字を調べるには、旧土地台帳を閲覧しましょう。
旧土地台帳とは、明治22年くらいに作成された土地の所有者の登記簿のことです。

旧土地台帳には、小字が記されているのです。
小字を調べたら、それが思わぬところで、家系図作りの役に立ってくるのです。

参照記事
旧土地台帳の閲覧

小字を、家系図作成に役立てる方法

江戸時代において、農民や職人・商人などの庶民が名字を名乗れなかったことは、よく知られています。
厳密には、公に名乗ることができなかったというだけであって、私的に名乗る場合には問題なかったのです。
これについては、以前にも書いたので、こちらの記事を参照されてください。
江戸時代に庶民は苗字を名乗れたのか?

私的な古文書には、庶民の名字を見ることができます。
しかし、家系調査であたる資料の多くは、公文書であるために、名字が書かれていないので、先祖を特定するのに苦労します。
そこで「小字」が役にたつのです。

古文書を良く見ると、名字の代わりに、名前の横に小字が記されている場合があるのです。
小字が記されていることで、先祖を特定できるようになります。
小字を利用することで、断片的な情報が組み合わさってくるのです。

かなり地味な作業ですが、このテクニックはかなり使えます。
小字が、家系図作成に役立つことが、よくお分かりいただけたでしょうか。

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