先祖の居住地の調べ方
先祖がどこに住んでいたのかは、とても興味があります。
幸い、明治19年式戸籍まで取得できれば、ご先祖様はそこに書かれている本籍地に、江戸時代以前からずっと住んでいたものと思われます。
江戸時代というのは、人の移動が少なかった時代です。
現在のように自由に引っ越しすることが認められていませんでした。
明治時代に活発になった人の移動
それが、明治時代以降になると、人の移動が活発になります。
例えば、地方から出てきて東京の学校に入り、会社に入って、転勤のため各地を転々とする、といったような人も出てきます。
このように転居が多い場合にも、本籍の移動はされないのが通常です。
仮に、転居のたびに本籍地を移動していたというのであれば、転居先が分かりますが、こうしたケースはほとんどありません。
戸籍の「出生届出」に注目する
例えば、祖父がどのような場所に住んでいたのか知りたいといった場合には、戸籍を利用して調べることができないものでしょうか。
こうした時は、子どもの出生届出がどこでなされているかに注目しましょう。
例えば、子どもの欄に「東京市麹町区一番町○○番地ニ於テ出生 父□□届出 大正15年1月1日受附入籍」といったような記載があれば、大正15年1月1日前後は、東京市麹町区一番町○○番地に住んでいたものと考えることができます。
子どもがそれぞれ別のところで生まれていれば、それを調べていくことで、どのように住所を移っていったのかが明らかになります。
もちろん、出生届出がなされた場所に住んでいたとは限らないのですが、多くの場合、そのように考えてよいと思います。
戸籍から分かるのは血縁関係だけではない
戸籍調査をすることで、このようなことも分かるのです。
しかし、「祖父の住所の変遷を調べたい」と思っている方は、戸籍調査を意味のないものだと思ってしまうことがあります。
というのは、「戸籍」というと「血縁関係を調べるもの」といったイメージが強いからです。
「血縁関係が分かっているものを、わざわざ調べても意味がない」と、考えているのです。
しかし、戸籍調査によって明らかになるのは、血縁関係だけではありません。
実にたくさんのことが分かるのです。
「祖父のことをなんでもいいから調べたい」と考えている方は、是非、戸籍調査をされることをおすすめします。
関連記事
戸籍調査から家系図を作成する方法