家系図作成・調査20の方法

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先祖の調べ方

このページをご覧になっている方は、「家系図を作りたい」・「先祖を調べたい」といったことに関心をお持ちなのだと思います。
まったく家系調査の知識のない方から、かなりの知識をお持ちの方まで、いらっしゃると思います。

当サイトは、入門者レベルから上級者レベルまで、幅広い読者を対象にして書かれたものです。
なかには、とても高度な内容を扱っているものもあります。

しかし、それぞれの記事を、専門用語をできるだけ用いないで、平易な日本語で書くように努めました。
中学生でも読み通せる水準のものに仕上げたつもりです。

当サイトの記事を丹念に読めば、家系調査に関する知識を幅広く吸収し、入門者レベルから上級者レベルまで、着実にステップアップしていくことができると思います。

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家系調査の方法は学校では教えてくれない

「先祖のことを調べたい。だけど、どうすれば良いのか分からない。」といった方は多いと思います。
これはもっともです。
学校で「家系調査の方法」や「家系図の作り方」・「先祖を知る方法」について教えてくれることはありません。

小学校から大学院まで学んでも、このようなことは教えてくれません。
では、どうすれば良いのでしょうか?

まずはネットで情報を集めよう

今のご時世、便利なものができました。
インターネットです。
以前であれば、家系図作成というと、とても情報源が少なく、大変な作業でした。家系図作成について書かれた本もわずかにありましたが、戸籍の取り方すら満足に書かれていないような水準のものでした。

ネット社会は家系図作成に対応

それが、現在ではどうでしょうか。
インターネット検索で「家系図作成の方法」とか「先祖の調べ方」などと検索すれば、多くのページがヒットします。
とても便利な時代になりましたね。
これを利用しない手はありません。まずは、ネットで情報を集めてみましょう。

しかし、家系図作成の方法を網羅したサイトは少ない

とりあえず、検索に引っかかったページを片端から覗いてみましょう。
例えば、戸籍請求の方法・戸籍の見方・戸籍用語の解説、こういったものならば、ネット上に情報が溢れています。

事実、戸籍を見れば、明治の頃までの先祖が分かります。
しかし、それ以前の先祖を調べるとなると、もっと専門的な調査をしなければなりません。
具体的に言えば、墓地の調査・宗門人別改帳の調査・分限帳の調査といったようなことです。

しかし、このような事について解説を加えているサイトは、ほとんどありません。
というのは、これらのことはとても専門性が高いからです。

まず、記事を書く人がいませんし、読みにきてくれる人もいません。
したがって、網羅的に家系図作成・先祖調査の方法を紹介しているサイトは、ほとんどありません。

本を読んでみるのはどうか?

では、本を読んでみるのはどうでしょうか?
家系図作成・先祖調査については、多数の出版物があります。
「家系図の作り方」・「先祖の調べ方」といったようなタイトルの本が、何冊も出ています。

インターネットに苦手意識があるのならば、こうした本を読んでみてもよいと思います。
しかし、家系図作りの本についてもネット情報とそれほど変わりません。

専門的なことを知りたいのであれば、「家系図の作り方」といったような本ではなく、もっと専門的な本にあたらなくてはならないのです。
そうした本は「家系図の作り方」といったようなタイトルの本ではないので、具体的にどのような本を読めばよいのか見当もつかないと思います。

「家系図作成・先祖調査」には中間領域がない

私が感じているのは、家系図作成・先祖調査の知識を吸収するにあたって、中間的な領域がほとんど存在していないということです。
先祖調査について入門者レベルの情報はネットでも本でも溢れています。
例えば、先ほどにもあげた戸籍請求の仕方や基本的な読み方などは、これにあたります。

しかし、それ以上の情報となると、「歴史学」や「民俗学」・「地理学」などの専門書にあたらなければなりません。
これらは研究者向けに書かれているので、上級者レベルと言わざるをえない代物です。

そうしたことを踏まえて、こちらのサイトでは、できるだけ中間的な領域を扱っていこうと思っております。

典型的な方法から独創的な方法まで

こちらのサイトで紹介している先祖調査の方法は、これまでに本で書かれてきた内容と、似たような部分もあります。
その理由は、家系図作成・先祖調査の方法は、ある程度までの手順が確立されているからです。

例えば、これから紹介する戸籍調査や墓地調査・過去帳調査などは、極めて典型的な手法です。
しかし、市販化された本に書かれているようなことを、そのまま書いても芸がないので、より深く説明し、新しい情報を多く盛り込むように努めました。
ウェブ上はもちろん、あらゆる本にも載っていないオリジナルな情報を散りばめております。

例えば、戸籍請求について考えてみる

例えば、戸籍調査について少し触れてみましょう。
ウェブサイトや本などに「先祖を調べるには、戸籍請求をしよう」と書かれているはずです。
戸籍の取り方や、戸籍の基本的な読み方について教えてくれる情報源は、たくさんあります。
必要な書類の揃え方や、申請先の住所などまで丁寧に書かれているものもあります。

しかし、戸籍の取り方を教えてもらっても、戸籍請求がうまくいかないことがあります。
正当な請求権がある、書類の不備もない。手続き上何ら問題がないにも関わらず、請求を拒否されるのです。

こういったケースは、実に多く存在します。この問題は、まったく指摘されていません。
おそらく、みなさんもご存知ないと思われます。

戸籍請求ですらテクニックがいる事もある

戸籍請求というのは面倒くさい作業ですが、慣れればそれほど難しいことではないと言われています。
確かに、近い時代の戸籍なら、そう言えるでしょう。
しかし、明治時代の古い戸籍となると、そうとは言い切れません。
本来、取得できるはずの戸籍が、交付されないという事例は、実際に多くあるのです。
こうした戸籍取得には、テクニックが必要なのです。

戸籍調査について例をあげましたが、このようなテクニックを紹介しつつ、家系図作成・先祖調査の手順について、記していきたいと思います。

先祖調査の三つの方法

では、家系図作成・先祖調査の具体的な手順について説明していきましょう。
先祖調査には、大きく分けて三つの調査方法があります。
戸籍調査・文献調査・現地調査です。

戸籍調査

戸籍調査とは、先祖の戸籍を取り寄せて、それを読み取ることです。

文献調査

次に文献調査です。
文献調査とは、文献資料のなかから先祖に関する記録を探すことです。
郷土史の調査や、電話帳と住宅地図を利用した苗字の分布調査などは、これに該当します。

現地調査

最後に現地調査についてですが、これは墓地の調査や神社の調査といった現地に赴いておこなうものを指します。
さらに宗門人別改帳や検地帳の調査といった文献資料の調査も、こちらに含まれることもあります。

なぜ、文献資料の調査なのに現地調査の要素があるのでしょか。
それは、宗門人別改帳の調査であれば、資料の読解よりも、資料の探索のほうに、手間や時間をかけることになるからです。

こうした資料は、どこにあるのか見当がつかないのです。ひょっとしたら、この世界に存在しないのかもしれません。
そういった状態から、調査を始めるのです。

つまり資料を見つけられるのかが、大きな問題なのです。
うまく資料を探し出し、閲覧にこぎつけられた段階で、調査は終わったも同然なのです。
こうした調査の特性から、文献調査ではなく現地調査という要素も含まれるのです。
基本的には、戸籍調査が最も簡単で、文献調査・現地調査のほうが難しいと言えます。

家系図作成・先祖調査の流れ

調査の手順を、簡潔にまとめると、以下のようになります。

家族・親戚への聞き取り調査

戸籍調査

郷土史の調査

同姓分布の調査

旧土地台帳の調査

遠縁・親戚候補宅への聞き取り調査

本家宅への訪問調査

墓地調査

(先祖が農民・職人・商人の場合)
宗門人別改帳の調査検地帳の調査村絵図の調査神社の調査過去帳の調査

(先祖が武士の場合)
藩士の家系図調査城下町の地図調査分限帳調査過去帳の調査

基本的には、このような手順で進めていくことになります。
いろいろな調査がありますが、全般的な傾向として、後ろにいくほど難易度が上がります。
まずは、簡単な調査からはじめてみましょう。

まずは、家族への聞き取り調査から

家族に聞いてみることから、始めましょう。
この段階で「仙台藩士だった」・「上田藩士だった」というような話まで出てくれば、いくつかの調査手順をスキップすることも可能です。
先祖についてどういった話が残っているのかは、各家庭の状況によって大きく異なってきます。
この段階で、詳しいことまで分かる家もあるかもしれません。

しかし、戸籍の取得はどんな場合であっても、欠かさずにやっておきましょう。
「親族関係は、しっかりと把握しているから戸籍は必要ない」と思わないでください。
戸籍から得られる情報は、とても重要なものであり、他の調査では得られないものを含んでいます。

また、戸籍は一定期間を過ぎると廃棄されるようになっているので、思い立ったときに取得しておくことが望まれます。

先祖の出身地を探す

戸籍調査では「そこに書かれている最古の本籍地」に注目します。
おそらく、江戸時代の先祖は、その土地で、ずっと暮らしてきたはずです。
先祖調査の手がかりは、その土地にあるはずです。その土地を徹底的に探しましょう。
では、具体的にどのような調査をすればよいのでしょうか。

まずは、郷土史を調べてみると良いでしょう。
図書館に行くのが面倒くさければ、とりあえずネット検索するだけでも、その土地の情報がいくらか出てくるかもしれません。
先祖がどのような土地で生活していたのか興味が湧いてくると思います。

親戚宅を探す

そして、電話帳をもとに親戚宅を探すのです。
戸籍に書かれている「最古の本籍地」に現在も、同姓の方が住んでいれば、そこが本家ということになります。
他にも同姓の家があれば、チェックしておきましょう。親戚の可能性が高いです。

家族への聞き取り調査の段階で、本家がどこにあるのか分かっていれば、この調査はしなくても構いません。
そのあたりは各家庭の事情によって、異なってくるところです。

旧土地台帳で先祖の暮らしぶりを知る

旧土地台帳の調査については、ご先祖の暮らしぶりが分かるので、先祖の系図を明らかにするものではありませんが、是非、やっておきたい調査です。
旧土地台帳は、各地方の法務局に保管されている土地の所有者の名簿のことです。

旧土地台帳の請求は、郵送で済ませることもできますが、現地まで足を運ばなくてはならない場合もあります。
郵送請求が難しい場合は、後回しにしても良いでしょう。

遠い親戚の協力を得る

遠縁・親戚候補への聞き取り調査については、本家が分かっている場合にはスキップしても良いです。
その後、調査が行き詰まったときに、やってもよいと思います。

さて、本家宅への訪問調査からは、実際に現地に赴いての調査となります。
菩提寺の調査や、墓地の調査では本家の方の協力が必要になることも多いです。
是非、助力を願いたいところです。

墓地の調査

そして、墓地の調査です。
あらかじめ先祖の墓地が分かっているのならば良いのですが、よく分からない方も多いと思われます。
通常であれば、本家の方に聞くことで、墓地の場所が判明するので、今は分からなくても心配しないで大丈夫です。

先祖の職業によって変わる調査方法

その後の調査は、先祖の江戸時代における職業によって異なってきます。
農民や職人・商人であったのか、それとも武士であったのか、それによって調査方法が異なります。
江戸時代は、武士が支配階級で、農民・職人・商人は被支配階級でした。
江戸時代の支配構造によって、作成された文書が、先祖調査の重要な資料となります。

農民・職人・商人などの庶民であれば、検地帳・宗門人別改帳・村絵図や、神社の資料などを見ていくことになります。
武士であれば、藩に提出した家系図や城下町の地図・分限帳などを見ていくことになります。
また、菩提寺の過去帳の調査もあげられていますが、現在では、過去帳の調査は理解が得られないことが多いので、一応最後にあげておきました。
これらの調査は、どれから手をつけても良いと思います。

調査方法に優先順位をつける

それぞれの調査については、難易度・有効性・費用・所要時間を五段階で評価致しました。
これから調査をしてみようという方にとって、目安となるはずです。
難易度は低いけれども、有効性は高い調査もあれば、難易度は高いけれども、有効性の低い調査もあります。

こうしたことを踏まえて、どの調査を優先するか、よく見極めてください。
また、費用と所要時間についても記しております。
墓地調査や神社の調査といった、現地での調査となるものについては、交通費や宿泊費がかかりますし、時間もかかります。
予算の都合もあるとおもうので、そのあたりのことも触れておきました。

先祖調査には、たくさんの手間と費用と時間を要します。どれくらいまでという区切りをつけなければ、終わりはありません。
ただ、目安としてある程度は、考えておいたほうが良いと思います。

先祖調査は、それほど簡単なものではありません。
ネットで「私の先祖を教えてください」と聞きまわっても、他の人が知っているはずがありません。
手間と費用と時間をかけ、自分で行動し、調べないことには、何も始まらないのです。

家紋調査・先祖の墓地探しなど

また、先祖のことを調べたいと思っている方には、「家紋を調べたい」・「先祖の墓地がどこにあるのかを知りたい」という方もいるでしょう。
そういったことは、先祖調査を進めていく過程で自然に分かっていきます。

あるいは、「先祖のことには特に関心はないけど、家紋や墓の位置だけ知りたい」といったような場合でも、独立した調査方法というのがあります。
家紋調査と、先祖の墓地の探し方については、それぞれ別記事に仕上げましたので、そちらを参考にしてください。

参照記事
家紋の調べ方
先祖の墓地の場所を探す方法

祖父のことを調べたいといった方には…

それから、「江戸時代の先祖ではなく、祖父のことを知りたい」といったようなことを望まれる方もいます。
そういった場合には、軍歴証明書の申請といった方法もあるので、参考になると思います。

また、古い家族写真を見ることで、先祖のことが分かることもあります。
古写真の分析は、これまでの家系調査ではまったく語られてこなかったことです。
当サイト、オリジナルなものですので、是非ご一読ください。

参照記事
軍歴証明書・兵籍簿の取り方
古い写真から、先祖を調べる方法

家系図作成・調査のエッセンス

この「家系図作成・調査20の方法」は、当サイトのエッセンスとも言える部分を、詰め込んだものです。
是非、みなさんの家系図作成に役立ててください。

次のステップ
家族・親戚への聞き取り調査

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