戦前のサラリーマンはエリートで給与は?中産階級(中流階級)の生活は?

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skeeze / Pixabay

明治大正時代から昭和初期のサラリーマンはエリート!中産階級・中流階級・ブルジョワジーとは?

中産階級という言葉があります。
本来の意味は、貴族と庶民のあいだの階級ということです。
ブルジョワジーを日本語訳したものですね。中流階級ともいいます。

中流階級を構成する代表的な職業としては、
サラリーマンがあります。

この記事では、
明治時代から昭和初期の中産階級を代表する「サラリーマン」が、
いかにエリートで、給与が相対的に高く、
どのような生活ぶりであったのかを、見ていきたいと思います。

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戦前日本のサラリーマンに代表される、中産階級とは?

明治時代以降、日本にも中産階級が生まれます。
中産階級を構成する職業は、官僚・軍人・教員・学者・サラリーマン・医者・弁護士・代議士といった人たちです。
近代日本では、貴族文化は根付かなかったので、代わりに中産階級が戦前の都市文化を担っていくことになります。

参照記事
日本とヨーロッパ諸国における貴族の人数と割合

戦前日本の中産階級の特徴

一様に中産階級の家庭を定義するのは難しいので、典型的な中産階級の家庭の特徴をいくつか挙げてみましょう。
・都市部に住んでいる
・職住分離
・妻は専業主婦
・女中を雇っている
・子どもの教育に熱心である
・子どもの数は相対的に少ない
・核家族の場合も多い

このような点があげられます。
中産階級の家庭は、戦後長らく存在した平均的な家庭像の源流とも言えるものですので、意外とイメージしやすいのではないでしょうか。

中産階級は、とっても“セレブ”

夫婦を中心とした格家族で、子どもは三人か四人というのが一般的です。当時としては少ないほうですね。
夫は、都心にある職場に通勤し、妻は専業主婦で女中さんを雇って家事の手伝いをしてもらいます。
現在では夫婦共働きが主流ですので、“セレブ”な家庭だと思われるでしょうね。
実際に当時の中産階級の家庭は“セレブ”家庭でした。

一般的な家庭では農業や商業などの家業を、家族総出でやることになります。
妻も子どもも労働力の担い手です。
現在とは異なり、子どもは勉強するよりも家の手伝いをすることを求められます。
こうした家庭と比べると、いかに中産階級の家庭が恵まれていたのかが分かりますね。

中産階級のライフスタイル

中産階級の家庭のライフスタイルをもう少し詳しく書いてみましょう。
・お父さんは会社ではスーツを着て出勤する
・和洋折衷の住宅に住んでいる
・男の子は旧制中学から旧制高校、大学へと進学
・女の子は高等女学校に進学
このような点も特徴的です。
戦前は日頃からスーツを着ている人は、それほどいませんでした。
スーツは、現在のように既製品はなく仕立てるものでした。
現在でもオーダーメイドのスーツは高額ですね。月給一ヶ月分くらいの値段だったといいます。

また、住宅についても特徴があります。
現在では和室がなく、すべて洋間の住宅が多いです。
しかし当時は、洋風建築というのはとても珍しかったのです。
応接間だけ洋間にした和洋折衷の住宅に住むのが、中産階級のステータスのようなところがありました。

子どもの教育についても熱心でした。
中産階級は、子どもに教育を受けさせることで、その階級の維持に努めます。
戦後は多くの家庭で教育熱が高まり“受験戦争”なんていう言葉もありましたが、我が子を「いい大学からいい会社へ」という価値観は、この頃生まれたものです。

中産階級の家系調査

戦前から、東京や大阪などの都市部に在住していたような家系であれば、おそらく中産階級であったものと思われます。
こうした階層であれば、ご先祖の記録がどこかに残っているはずです。調査してみてはいかがでしょうか。

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