僧侶だった先祖の家系図作成調査

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atti69 / Pixabay

戦前の僧侶という職業

明治5年(1872年)の太政官布告によって、僧侶の肉食妻帯は許可されました。
外国の僧侶は、妻帯しないものですが、現代日本の僧侶たちは妻帯していることに、疑問に感じる方は多いと思います。
その理由は、この太政官布告に拠ると言えます。

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神道国教化と、僧侶への影響

江戸時代までは、僧侶の肉食妻帯は、一部の宗派を除けば、許されないことでした。
それを取り締まる法が、明治政府によって無くなったわけです。

なぜ、明治政府が、僧侶の肉食妻帯を許可したのかというと、これによって、僧侶を堕落させようとしたからとも言われています。

というのは、明治政府は、神道を国教化しようとしていました。
その際に、外国にルーツを持つ仏教を排除しようと考えていたのです。廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の一環ですね。

妻帯をめぐる各宗派の動き

ただ、この太政官布告によって、すべての僧侶が肉食妻帯をするようになったのかというと、そうではありません。

確かに、国として肉食妻帯を取り締まる法は、無くなりました。
しかし、依然として、各宗派の規則では、肉食妻帯を禁じておりました。

しかし、徐々に、僧侶の肉食妻帯は解禁されていくことになります。
宗派にもよりますが、戦前の段階でも肉食妻帯を許可している宗派は少なくありません。

現在では、肉食妻帯を禁じている宗派はありませんので、戦後には、こうした規則は完全に無くなったわけです。

僧侶だったご先祖を調べるには?

戦前のご先祖が僧侶であった場合には、宗派によってだいぶ調べ方が変わってきます。

ご先祖が、戦前の段階で、妻帯を認めていなかった宗派の僧侶だった場合には、その父親は僧侶ではありません。

しかし、妻帯を認めていた宗派の僧侶だった場合には、かなり高い確率で、その父親も僧侶だったということができると思います。

宗派によって異なる、調査方法

また、宗派によって、住職が世襲制のところと、一代制のところがあります。
そういった点でも、調べ方が変わってくるので、戦前のご先祖が僧侶だったという場合には、宗派を特定することが重要です。

先祖が僧侶であった場合には、各宗派の資料をあたっていくことになります。
残存資料の多い宗派と、少ない宗派があるので、ご先祖の資料がどれくらい出てくるかも、大きく異なってきます。

また、僧侶は教員をしている場合が多かったので、教員の名簿などから、お名前を調べるという方法もあります。

ご先祖に僧侶がいらしたという方は、是非、ご自身のルーツを調べてみることをお勧めしたいと思います。

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