歯科医師だった先祖の家系図作成調査

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Hans / Pixabay

戦前の「歯科医師」

「歯科医師」という職業ができたのは、わりと最近で、明治時代になってからのことです。
もちろん、江戸時代以前にも現在の歯科医師のような人たちはいました。
しかし、現在のように「医師」と区別され、「歯科医師」という独立した職業があったわけではなかったのです。
医師というカテゴリーのなかに「内科・外科・皮膚科・耳鼻科・眼科」などと並立する形で、「歯科」があったと考えると理解しやすいと思います。

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明治時代に「歯科医師」は誕生

明治16年(1883年)に、「医師」のなかから「歯科医師」が分離することになります。
これが日本における「歯科医師」という職業の誕生です。
その後、教育機関が設けられ、多くの歯科医師が育成されていくことになります。
歯科医師の養成機関としては、以下の学校がありました。
・東京歯科医学専門学校(現・東京歯科大)
・私立日本歯科医学専門学校(現・日本歯科大)
・私立東洋歯科医学専門学校(現・日大歯学部)
・私立大阪歯科医学専門学校(現・大阪歯科大)
・私立九州歯科医学専門学校(現・九州歯科大)
・私立明華女子歯科医学専門学校(→東洋女子歯科歯学専門学校→廃校)
・私立東京女子歯科医学専門学校(→日本女子歯科医学専門学校→廃校)
・東京医学歯学専門学校(現・東京医科歯科大学)

東京医学歯学専門学校を除いて、すべて私学であったのが特徴的です。
日本の歯学教育は、私学が担っていたといえますね。
良妻賢母思想が充満していた時代ですから、女子の教育機関が設けられていたのは意外ですね。

士族や医者家系の出身者が多い

では、戦前の日本において歯科医師となったのは、どういった方なのでしょうか。
明治時代に限れば、士族の家庭がやはり多かったといえます。
また、現代でもよくありますが、医者の子どもが歯医者になるといったパターンは当時からありました。
時代が下るに連れて、教育機関が整っていますので、農家や商家から、苦学して歯科医となる方が増加していきました。

歯科医だった祖父を調べる方法は?

では、祖父が戦前、歯科医師をしていたといったような場合には、どういった調査をすれば、ご先祖の足取りがつかめるのでしょうか。
歯科医師は国家資格ですから、もちろんそれを網羅した資料は存在します。
しかし、それほど情報量は多くありません。
医師の場合もそうですが、開業医は官吏(公務員)でないために、それほど細かい資料は作成されていないのです。
また、都市部で開業していれば、住宅地図からどこで開業していたのかが分かるでしょう。

では、江戸時代以前の先祖調査については、どうでしょうか。
先ほどにも書いたとおり、武士や医者の家系であった可能性を含めて調査することになります。
藩に仕える御典医のなかにも「歯科」を担当するものはいたので、先祖代々の「歯科医」という家系もあるのでしょうね。

参照記事
医者だった先祖の家系図作成調査

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