皇道派と統制派の違いとは?意味と代表的な軍人は?226事件の将校や永田鉄山、東条英機?
戦前の陸軍と海軍が反目しあっていたことは
よく知られていますが、
陸軍内、海軍内でも、
派閥があって、お互いに反目しあっていたという事実は、
あまり知られていないのかもしれません。
今回の記事は、
戦前の陸軍内における、派閥の問題、
皇道派と統制派について
扱ってみたいと思います。
皇道派の意味とは?代表的な陸軍軍人は荒木貞夫と真崎甚三郎!
陸軍のなかには、
二つの派閥がありました。
皇道派と統制派ですね。
皇道派は、国粋主義で、非常に思想的。
ロマンチストといっても良いと思います。
皇道派の軍人といえば、
荒木貞夫や真崎甚三郎が有名です。
陸軍の軍刀が洋風のサーベル式であるのを、
和風の形式にあらためたという話があるように、
国粋主義なんですね。
226で立ち上がった青年将校たちも
皇道派の陸軍将校です。
やはりロマンチストで、
自らの理想をもち、それを信じている方のように思えます。
統制派の意味は?代表的な軍人は永田鉄山と東条英機!
皇道派に対立する形なのが
統制派です。
統制派は、
実はこれといった思想はないんですね。
辞書的には
政治上の要求を、陸軍大臣を通じて合法的に推進していくという立場で、
さきほど皇道派陸軍軍人を、
ロマンチストと書きましたが、
統制派の軍人は、
リアリストと言えるかもしれません。
統制派の代表的な軍人は
永田鉄山と東条英機です。
太平洋戦争中は、
統制派が主流の派閥になっていきます。
皇道派と統制派の軍人たちの違い
皇道派の軍人たちは、
陸軍大学校出の超エリートは少ないのに対し、
統制派の軍人たちは、
陸軍大学校出の人が多く、
陸軍内で
エリートコースを歩むものが多かったみたいです。
皇道派の軍人たちが、
財閥を敵対視していたのに対して、
統制派の軍人たちは、
そういった思想はなく、他省庁の革新官僚といわれた勢力とも行動をともにし、
当時のエスタブリッシュメントと融和的な立場であったと言えるでしょうね。