戦前の戸籍の続柄記載
異母兄弟の場合、記載方法が戦前の戸籍と、現代の戸籍では異なっています。
戦前の戸籍では、戸主から見てどのような関係なのかが、続柄の基準になっています。
具体例を示してみましょう。
戸主は先妻とのあいだに、一男一女と二人の子どもをもうけました。
この二人の子どもの続柄は、もちろん「長男」・「長女」となります。
その後、後妻とのあいだに、一男一女をもうけたとします。
後妻とのあいだの子どもは、それぞれ「二男」・「二女」となります。
戦前の戸籍と、現行の戸籍では続柄が異なる
さて、この場合、現行の戸籍制度ではどうなるでしょうか。
先妻とのあいだにもうけた一男一女は、それぞれ「長男」・「長女」となります。
その後、後妻とのあいだに一男一女が生まれたとします。
こちらも「長男」・「長女」となります。
戦前の戸籍と、現在の戸籍で続柄の記載が異なるのです。
戦後の戸籍編成で、続柄が改まるケース
戦前の戸籍から、戦後の戸籍へと変更される際には、続柄が変更される場合もありました。
具体例を出して説明してみましょう。
先妻とのあいだに「長男・A夫」・「長女B子」、後妻とのあいだに「二男・X夫」・「二女・Y子」がいた場合を考えてみましょう。
これが戦後の戸籍へと改まる際には、「二男・X夫」・「二女・Y子」が、それぞれ「長男・X夫」・「長女・Y子」と改まるのです。
関係が複雑なときは、家系図を書いてみる
このように戦前と戦後で、続柄が異なってくるのです。
昔は、子どもの数が多いので、ただでさえ頭の中で整理するのに時間がかかると思います。
そのうえ、異母兄弟がいて、戦前と戦後で、「五男」が「長男」になったり、「三女」が「長女」になったりといったような記載に変更があると、余計わけがわからなくなると思います。
祖父母や親から聞いている「続柄」と、戸籍の「続柄」が異なっているということは、よくあることです。
昔の戸籍の記載事項を正確に理解するには、簡単なもので良いので、家系図にしたほうが分かりやすいでしょう。
手書きで雑なものでも構いませんので、まず手を動かしてみることをおすすめします。
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