先祖の過去帳調査

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tpsdave / Pixabay

過去帳調査

難易度/  ☆☆☆☆☆
有効性/  ☆☆☆☆☆
費用/   ☆☆☆☆
所要時間/ ☆☆☆
必要なもの/  お土産・謝礼・筆記用具・カメラ

※調査の前にやっておくべきこと
家族・親戚への聞き取り調査
戸籍調査
同姓分布調査
旧土地台帳の調査
本家宅への訪問調査
墓地調査
宗門人別改帳の調査

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過去帳調査から明らかになるもの

過去帳調査によって明らかになることは、数多くあります。
ご先祖の名前、戒名、没年月日、行年、続柄、居住地区などの情報が得られる可能性があります。

過去帳の書き方は、住職によって、かなり変わってきます。
詳細に記載してあるものもあれば、簡潔な記載に留まっているものもあります。
したがって、実際に現物を見てみないと、どれだけ情報が得られるかは、分かりません。

過去帳調査のメリット、デメリット

以下、過去帳調査のメリットとデメリットを簡単にまとめてみます。

メリット
・江戸時代以前のご先祖の情報が分かる

デメリット
・容易に見せてもらえるものではない
・庶民だった場合、苗字が書かれていないので、ご先祖の特定に苦労する

このような感じになります。
過去帳は、各家ごとにまとめられているものではないのです。
命日ごとに、いろんな家の先祖の情報がまとめられているのです。
つまり、檀家全員のものが、まとめられているということです。

先祖を探し出すのが、とても難しい

したがって、うまく過去帳の閲覧までこぎつけたとしても、いざ、それを見たときに、どこに自分の先祖が出ているのかを探し出すのに、大変苦労することになります。

何しろ、江戸時代の庶民は、苗字の記載がないので、その中からご先祖を特定することが求められるのです。

位牌や墓石といった、その他の調査と照らし合わせて、過去帳の内容を吟味する必要があると思います。

過去帳の閲覧は、断られる場合が多い

このように、過去帳調査の難易度は極めて高いものになっております。
しかし、調査自体の難しさに加えて、閲覧許可を得られるかどうかといった問題があるのです。

過去帳は、檀家全体のことが記されているのです。
自分の家の先祖を調査するつもりでも、どうしても他所の家のものも目に入ってしまうはずです。

そうなると、人権擁護の観点から、好ましくないということで、各宗派から閲覧不可の通達がなされているのです。
そうなれば、無理にお願いして見せてもらうわけには、いきません。

実際に、日頃から寺と深い付き合いのある檀家ですら、最近では、過去帳の閲覧を断られるケースがあると言います。
そういった寺において、日頃付き合いの無い、遠方から家系調査を目的にしてやってきた人の要望に応えるとは、到底思えません。

このように、極めて難易度の高い調査なのです。

調査にかかる費用について

このように、閲覧自体が難しい調査なのですが、もしも、この調査が可能になれば、ご先祖の有用な情報が得られることと思います。

調査にかかる費用にとしては、現地調査になるために、交通費がかかります。
さらに、お土産や、謝礼も用意しておく必要があると思います。

過去帳調査については、近年大変厳しいものになっており、今後、こうした傾向は、さらに強まっていくものと思われます。

実は、過去帳調査を成功させるコツがある

なお、このように、極めて難易度の高い過去帳調査ですが、実は、成功率を上げるコツがあるんです。

過去帳閲覧において、問題となるのは、他所の家のご先祖の記載も自然と目に入ってしまう、という点です。

それならば、住職に過去帳を見てもらって、自分のご先祖と思われる人物の記載がある部分だけを、書き写してもらえないかとお願いするのです。

もちろん、自分の運転免許証などの身分証明書と、戸籍謄本なども提示して、自分が怪しいものではないことを明らかにする必要があります。
いきなり寺を訪ねるのではなく、事前に電話をするなり、手紙を書くなり、段取りをつけておく必要があります。

熱意を認めてもらえれば、要望に応じてもらえるのではないでしょうか。
ただし、こうしたお願いをしても、断られることもあります。
そうした場合は、残念ですが、引き下がるしかありません。

前のステップ
先祖が農民・町人の場合→神社の調査
先祖が武士の場合→分限帳の調査

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