城下町の地図調査
難易度/ ☆☆☆
有効性/ ☆☆☆☆
費用/ ☆☆
所要時間/ ☆☆
必要なもの/ 筆記用具・カメラ
※調査の前にやっておくべきこと
家族・親戚への聞き取り調査
戸籍調査
墓地調査
城下町の古地図とは
みなさんは、城下町の古地図をご覧になったことが、あるでしょうか?
よく図書館や史料館などで展示されていますし、新聞やネットで特集記事が組まれることもあります。
城下町の地図は、一般的に「城下絵図」と呼ばれています。
こうした城下町の地図は、見ているだけでも、とても興味深いものです。
自分のルーツを知るのと同様に、土地のルーツを知るのも楽しいものです。
私は、先祖を調べるのは大好きですが、土地の古い歴史を調べるのも大好きです。
こういった好奇心を満たしてくれるのが、城下絵図です。
さて、この城下絵図が、どのように先祖の調査と関係してくるのでしょうか?
先祖の名前が明らかになる?
城下町の地図は、実に詳細に作られております。
なんと、一軒一軒の住人の名前まで書いてあるのです!
したがって、先祖が城下町に住んでいたのであれば、城下町の古地図を見ることで、先祖の所在を確認できる、という事になります。
城下絵図調査のメリット、デメリット
しかし、この調査にもメリット、デメリットがあります。
簡潔にまとめると以下のようになります。
メリット
・江戸時代の先祖の居住地が分かる
・江戸時代の先祖の名前が分かる
・江戸時代の先祖の身分が分かる
デメリット
・武士の家系でないと、ほぼ記載がない
城下町の古地図の調査は、武士の家系図作成においてのみ、有効な方法なんです。
しかし、逆に、こういった見方もできます。
先祖が城下に住んでいたと思われるにもかかわらず、地図に出ていなければ、先祖は武士ではないということが分かるということです。
江戸時代の城下町の特徴
江戸時代の城下町は、武士の居住地、町人の居住地と、住む場所が明瞭に分かれていました。
したがって、江戸時代に、どこに住んでいたのかが分かれば、身分も調べられるということです。
具体的な調査方法
武士の先祖をお持ちであれば、城下町の古地図のなかから、先祖の名前が書かれている住居を探すことになります。
くずし字で書かれているので、見落とさないように注意してください。
名前が見つかったら、その屋敷がどこにあるのか、どれくらいの広さなのかに注目してください。
概して、各藩の上級武士は城の近くに住み、下級武士は、遠くに住むようになっておりました。
また、上級武士には広い屋敷が与えられ、下級武士には狭い屋敷しか与えられませんでした。
家格に応じて、屋敷の面積まで決められていたのです。
ということは、屋敷の状態を見れば、藩のなかで、どれくらいの地位にあったのかが分かる、ということになります。
現地調査が必要となる
このように武士の家系調査であれば、大変有効な調査なのです。
しかし、難点なのが、こうした地図を見るには、城下町だった現地まで行かなければならないことです。
たまに城下の地図が、市販されている場合もありますが、本格的なものを見るには、やはり現地まで行く必要があります。
もちろん、地図を見たら、しっかりと撮影しておきましょう。